神戸でマンションリフォーム・中古住宅リノベーション

古民家再生リフォーム

築55年を経過した住宅の一部を、リフォームで暮らしやすく再生することになりました。 延床面積200㎡を超える大きなお屋敷ですが、昔の住宅に多く見られた「土間」がある造りで、農作業やアウトドアの趣味には便利な反面、大きな段差や冬の寒さなど快適に暮らすにはいくつか問題点もありました。 今回は高級注文住宅の設計を多く手掛ける設計事務所の指揮のもと、耐震補強も含めた古民家再生に取り組みます。
施工地域神戸市西区
物件情報木造2階建て約230㎡、築55年
工事概要耐震補強工事、バリアフリー化、サッシ新設、ガラス交換、キッチン・トイレ取り替え、内装リニューアル、断熱工事、屋根瓦補修工事、床下換気設備工事、シロアリ対策その他
工事費用約1,100万円(税込)※介護保険住宅改修費、省エネ住宅ポイント含む
工事期間約2ヶ月(平成27年7月竣工)


日常的に使われる勝手口(表玄関は主に来客時)ですが、床の段差が大きいうえに室内の移動にも土間を経由することがあり、ご高齢の親御さまにはご負担になっていました。
そのため勝手口の段差を解消し、バリアフリーで室内を行き来できるようになりました。勝手口も「裏玄関」として十分な広さを確保し、新しく生まれ変わったお家の顔となりました。




勝手口の反対側にも大きな段差があり、すのこを渡って行かなければいけませんでしたが、こちらもフラットになり移動の際に転倒する心配もなくなりました。木製建具の一部は既存の建具を改造して再利用し、昔の面影を随所に見ることができます。




勝手口の土間は外部からの地続きでしたが、スロープを設けることで外部との段差を解消し、入口には軽くて大きなアルミ製の引き戸を新設しました。可動網戸も設置していますので夏場の風通しも抜群です。




土間の段差を解消するために床の高さを上げたことで、一転して勝手口の化粧梁の高さが低くなりました。こちらの梁は意匠的に残して生かすため、梁の下を削って頭が当たらないようにしています。梁から吊り下げられていた照明器具も、梁の側面にブラケット照明を設置することですっきりと納まっています。




屋根の明かり窓はそのまま残して光を取り込み、乳白のアクリル板を貼って柔らかな日差しが差し込むトップライトとして再生しました。まわりの屋根裏にはグラスウール断熱材を充填していますので、夏場の暑さもいくらか軽減することができます。




陽当たりのいい応接室は寝室としてリニューアルすることになり、それに伴ってトイレを新しく隣接させました。趣のある板張りの壁をそのまま残し、大きな一枚板のカウンターを設けてゆとりある空間を生み出しています。




床下はすべて土のままでしたので、床組みをすべて撤去して土間コンクリートによる補強を行うことになりました。砕石を締め固めた地盤の上に防湿シートを敷き込み、補強の鉄筋を組んで厚さ15㎝までコンクリートを流し込みます。




天井裏には構造的にきちんと接合されていない梁や、後から継ぎ足したと思われる耐力を計算できない部分が見られましたので、受け梁や接合金物による補強で耐震性能を上げることで、これからも安心して暮らしていただけるようになりました。




建物の角には広縁が回り込んでおり、ガラス戸が連なってお庭に面していましたが、地震による横揺れに対して耐力が求められる部分でもありますので、ガラス戸を一部撤去して新しく耐力壁を設けることになりました。




桧の柱による補強を行ったうえで構造用合板を張り、アスファルトフェルト(黒の防水シート)の上から外壁を仕上げていきます。外部は建物全体の意匠に合わせて杉板に木材保護塗料で着色したものを張り、内部はしっくいを塗って仕上げています。




屋根瓦も経年劣化により割れやズレが生じていましたので、この機会に総点検して不良部の補修を行うことになりました。
降棟(くだりむね)とその周囲の瓦に割れが散見され、その部分に雑草が生えてきていました。このまま放置すると雨漏りにつながりますので、降棟をすべて撤去して丸瓦等で葺き替えていきます。(今回は降棟自体の復旧は行いません)
※降棟…化粧棟とも言われ、屋根の大棟から屋根の傾斜に沿って軒先に向かって伸びた棟。




降棟と接合する隅棟(すみむね)にも不具合が見られましたので一旦撤去して積み直し、降棟と取り合うトンネル部分(大棟からの水を流す空間)の点検補修も併せて行っています。




あまり使われていなかった和室の床下にシロアリ被害が進行していました。すでに床を支えることが困難になってきていましたので、床下地をすべて撤去して基礎を新たに設置し、土台からやり替えることになりました。




和室の敷居や床の間の地板にまでシロアリの被害が見られましたので、被害のある部分は床下地と併せてすべて撤去・新設しています。さらに被害のあった部分を中心に薬剤散布を行い、周辺木部には穴をあけて薬剤を注入する処置を行いました。




敷地が水田に囲まれていたこともあって床下の湿度が高く、さらなる腐朽・腐蝕被害を防止するために床下換気設備を設けることになりました。
給気孔を数ヶ所設けると共に、センサーで一定の湿度に達すると作動する床下換気扇を同数設置しています。
これで季節や湿度に応じて、自動的に適切な床下換気を行うことができるようになりました。



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