コンクリート打ち放し住宅の外壁メンテナンス
コンクリート打ち放し住宅の外壁のメンテナンスのご相談をいただきました。
コンクリート打ち放しは塗膜による保護がありませんので、ひび割れやジャンカ（コンクリートが十分に回っていない状態、空隙）があるとそこから雨水が侵入して内部の鉄筋が錆び、錆汁や爆裂といった現象を引き起こします。
適切な時期に適切なメンテナンスを行うことで建物の劣化を未然に防ぎ、いつまでも綺麗な状態で住み続けられるようになります。
| 施工地域 | 神戸市須磨区 |
|---|---|
| 物件情報 | RC造3階建て約100㎡、築12年 |
| 家族構成 | ご夫婦、お子さま二人 |
| 工事概要 | 外部足場組立て、シーリング撤去打ち替え、外壁躯体補修、外壁撥水剤塗布、リビング木製建具新設、エアコン交換（2台）、ブラインド交換その他 |
| 工事費用 | 約260万円（税込） |
| 工事期間 | 約1ヶ月（令和元年6月竣工） |
外壁には錆汁が垂れて美観を損ねている箇所がありましたので、防錆処理を施したうえで樹脂モルタルで補修を行いました。
コンクリートの乾燥収縮などによるひび割れには、変成シリコン系のシーリング剤を刷り込んで雨水の侵入を防ぎます。
コンクリートの打ち継ぎ部分（1階と2階など）の目地シーリングは撤去し、変成シリコン系シーリング剤を再充填します。
外壁は高圧洗浄を行ったうえで大同塗料の撥水剤「アクアトップSFマイルド」を塗布しました。
こちらは打ち放しコンクリート用の弱溶剤シランフッ素仕上げ材で、シランの浸透層とフッ素の表面保護層を形成することで、躯体の意匠を生かす自然な仕上がりとともに撥水性能の持続が期待できます。
2階のリビングの空調効率を上げるため、1階から3階まで上がる階段の空間を建具で仕切ることになりました。
小さなお子様がおられますので、安全に配慮して透明のポリカボネート板を用いた上吊り引き戸を製作しました。
躯体開口に合わせてミリ単位で納まりを検討し、端部には戸当たりゴムを取り付けて隙間が開かないよう計画しました。
上吊りのため無垢の床材にもノンレールでスムーズに開閉でき、中央で3枚の建具が重なって揃うよう設計されています。
